「私がダンテのパートナーに??」
「あぁ、次の依頼にはお前の協力が必要なんだ。」
首を傾げながら問うに、ダンテは何でも無いことのようにそう言い放つ。
「無理だよ!!絶対無理!!」
慌てて拒否をするのも無理はないだろう。
「なにもに悪魔と闘えなんて言わねぇよ。ただ、今回の依頼はちょっと特殊でね。」
「と、特殊って・・・?」
「とある大富豪が開くパーティーの警護と言えばわかりやすいか?baby?」
ダンテの言葉には背中に嫌な汗が流れるのを感じる。
「も・・・もしかして・・・招待客として・・・?」
「Jack pot!!」
嬉しそうに言うダンテに、くらりと眩暈がした。
簡単な話が、依頼主である大富豪が開くパーティーの警護に当たって欲しいというもの。
「で、だ。そのパーティーってのが、男女ペアじゃないと入れねぇらしくてな。」
「だったら・・・レディでもトリッシュだって居るじゃない。」
「あのなぁ、。」
未だ納得しきれないは、ダンテと同じデビルハンターの二人を候補に上げた。
「お前がパートナーじゃねぇと嫌なんだ。」
と、赤く熱を持った形の良い耳に唇を寄せて囁いた。
「・・・っ!い・・・いつ?」
「今夜だ。」
「こっ!こんやぁ?!!」
「心配するな、。ドレスはちゃんと用意してあるんだぜ。」
のうろたえる様子に口元の笑みを深めたダンテは、語尾にハートマークの付きそうなほど嬉しそうに言うのだった。
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「ダ、ダンテ・・・やっぱこれ恥ずかしいよ。」
バスルームで着替えていたが、ドアの隙間から顔だけを覗かせそう漏らした。
「最高だ、!よく似合ってるぜ。」
真紅のロングドレス。
「はぁ・・・サイズ、ぴったりすぎて恐いくらいだわ。」
「そりゃ、お前の身体のことなら隅から隅まで知ってるからな。」
その言葉にぼんっとの顔が赤く染まる。
「後は、仕上げだな。」
「仕上げ?」
独り言のように言ったダンテの言葉には首を傾げると、ダンテは更にその口元の笑みを深くした。
「っきゃ!!」
突然の浮遊感に小さく悲鳴を漏らす。
「上は最高なのに足元がこれじゃ色気ねぇだろ?」
そう言ってダンテはの足元に跪くと、革のショートブーツの紐を器用に解き脱がせてしまう。
「うっわぁ・・・綺麗。」
華奢なフォルムにラインストーンが撒き散らされキラキラと輝くそれに、目が釘付けになる。
「ほら、立ってみろ。」
すっと差し出された手を取って床に立つと、高いヒールも気にならい程丁度良いサイズだった。
「すごい!なんだか魔法にかけられちゃった気分だね!」
気を良くしたのか、ニコニコと嬉しそうに笑ってそう言うに、ダンテの頬も自然と緩んでしまう。
「っ!・・・ぅ・ん・・・」
薄く開いた唇に被せるように己の唇を重ね、何度もその唇に吸い付く。
「ん・・・っはぁ・・・」
ちゅっと音を立てて離すと、苦しそうに肩で息をするの姿がダンテの青い瞳に映る。
「Perfect...」
呟くように言われたその言葉に、は息苦しさで潤んだ瞳をダンテへと向けた。
「そのルージュ、よく似合ってるぜ、Princess.」
何度も何度も吸い付かれて真っ赤に色づいた唇はルージュを引いたようで、普段は化粧けの少ないのまた別の魅力を惹き出していた。
「やっぱり・・・今夜の依頼はナシだ。」
「な、何言って・・・っきゃぁ!」
反転するの視界。
「こんなの姿、他のヤツに見せるには勿体無ぇ。」
依頼を受けた理由が、のドレス姿を見たかったからと言えば彼女は怒るだろうか。
避けることなく受け入れられたその唇の柔らかさに、痺れ始めた脳の片隅でダンテはそう思うのだった。
12時を待たずにとけた魔法
それは王子のせいか...悪魔のせいか...
END
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携帯版で相互していただいた早瀬諒様へ贈ります。
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